NIL百科事典を作ろう 3

言語表現としてのNIL百科事典

NIL百科事典についての連載記事も遂に第3弾となり、いよいよ本格的に継続していく兆しを見せている。ブログ記事はできるだけその日に起きたこと、体験したこと、やったこと、考えたことなどを元に書くことにしているが、NIL百科事典などの記事は日付とは余り関係がないので、調整のためのクッションとして役割を果たすことが多い。またたまに気になった言葉とその言葉に対しての自分なりの解釈、考察をメモることもあるが、大体は即興で出てきたもの勝負といった感じだ。しかし即興であるからこそ、日常考えていることや思っていることが出やすく、その集積の一瞬の表出が真空パックされることもある。そういった感覚は詩を書いたり、川柳を詠む感覚と似ており、この一連の記事はやはり自分の中では言語表現として捉えているようだ。それでは早速いつも通り10の言葉を紹介していきたい。

10の言葉

天才

個人の天災的に突出したパラメーターと社会や時代の環境要因が激しく衝突した結果、時空を超越する巨大なミームが発生し、人類全体が感染するエモい現象、またはその偶像化された個人のこと。

味がある

何かを評価する際、相手を傷付けたくはないが褒められもしない場合、当たり障りのない言葉として重宝される言葉。

人狼

人と狼という概念が極限まで拡張された結果、人でも狼でもない人外が跋扈する現代の人外魔境と化した、真実と嘘の有効な使い方を習得するための知的心理ゲーム。

物質、もしくは情報の形態を取り、人間に寄生してその精神を支配することに長け、時にはその命すら左右することもある人類の共同幻想。

地球の面積の約7割を占め、波の反復のリズムと構造は起源と進化の象徴であり、その成分は人類の身体にも取り込まれてもいる、物理空間でありながら瞑想空間でもある不思議な場所。

空気

組成のほとんどがN2とO2から成る気体であり、人類にとっては吸う対象だが、その無色透明な性質は時に読むことに使用されたり、詠むことに使用されたりする。

謝罪会見

御輿に乗せられていた人物が御輿を担いでいた人物たちによりリンチを受ける様を風物詩として公共の電波で拷問のように垂れ流す電波ジャック。

VTuber

情報的身体のリアリティ強化によって情報的実質であるキャラが物理的身体の制約を離れ、パラメーター/役割の分離と統合により存在として認識できるまでに進化した姿、もしくはその裏方のこと。

協会

権力と既得権益を素材としてバランス良く混ぜ合わせ、ハラスメントと老害をスパイスに加えることで完成する箱庭の楽園。

きのこの山・たけのこの里

この世界からたとえ戦争がなくなったとしてもきのこの山かたけのこの里かという戦争は終わることがないが、それよりもむしろチョコレート味かメープルバニラ味/はちみつバター味かの方が大きな違いなのではと思えるような世界の不条理をパッケージ化した商品のこと。

今回の記事のまとめ

今回取り上げた言葉は、割と最近NILOGでも取り上げてきたような題材やそれに纏わる言葉、もしくは最近の生活に関係のある言葉が多かった印象がある。既に第3弾なので自分の中でのストックはもう存在していないのだが、書こうと思えば幾らでも書いていける感覚もあった。1文で書くという自然発生したルールも守っている。一方でNIL百科事典で言葉について自分なりの世界観で解説することは、その言葉やそれに関連する物事についてかなり詳しく知っていなければ難しい。何故なら辞書的な説明や要約はあくまでフックとして使用するだけであって、基本的には世界を捉える解像度を上げて、自分なりの解釈で切り取った世界を提示しなければ面白くないからだ。最終的に言葉が数百〜数千までストックされたらイラストなどを付けて、タイトルも含めて編集しつつ、一つの本にしてみたら面白いはず。ある程度ストックが溜まったら、誰か絵を描いてくれる奇特な人を募集しようかなぁなどと妄想している今日この頃である。

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